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「……うん、よし!
ナベちゃん!!アンケート、送ったよ〜!」

「何がよし!ですか…
何回も言ってますけど、ホントはアウトですからね?」

運転席から渡辺さんが釘を刺す。


「さーせん!」

イタズラに笑って肩を竦めた隼が、私の手を握る。


「だって……大好きな彼女が離れて行きそうで……
他のこと考えられなかったんだもん……」

小さな声で言って…握った手にキスをして………
ニカッて笑う。


急に涙が溢れて止まらなくて……
隼も一瞬慌てたけど、すぐに笑顔になって車にあったティッシュを箱ごと渡された。


「泣き虫だな…」

握ってない手で頭を撫でてくれた隼の顔も、声も、手も……すごく温かくて安心する。



「ナベちゃん…遅くまでごめんね?
ありがとう……」

『ありがとうございました』

マンション前でおろしてもらって……2人で頭を下げる。


「そんな…全然大丈夫です!
お大事に……」

渡辺さんはにっこり笑って帰って行った。

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作者名:ひな | 作成日時:2023年12月14日 18時

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