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今日は、夜に涼太くんのピアノレッスンが入ってて……
一度着替えてから事務所に向かった。
「ねぇ……どうなってんの?」
開口一番……涼太くんは腕組みして目の前に……
30センチくらい上から、眉間にシワを寄せて睨まれる。
『どうなってる…んでしょうか…』
「…ったく………」
デコピンする仕草で私のおでこに手を近付け…
私が避けようとしたら、頭を掴まれた。
『…あの……片寄さん?痛いです』
「片寄さんって誰ですか〜?」
…距離感気をつけないと、いろいろ言われるじゃん。
『だって……』
「あのねぇ……怒るよ?」
『もう怒ってるし……』
「あぁん?」
「ちょっと…涼太さん……」
更に怖くなった涼太くんを、一緒に来てた渡辺マネージャーがなだめてくれる。
「…先生……お願いしまぁす……」
とりあえず、いったん手を離してくれて……
キーボード前に座った涼太くんの横に座ると、譜面台に楽譜を並べた。
『曲に行く前に、いったん指を動かしましょう…』
「はい…」
楽譜を見ながら指を動かす涼太くんの目は、真剣だ…。
………集中力もすごい。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年12月14日 18時