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隼のアラームの音で一緒に起きて……キッチンでコーヒーを入れる隼の背中にくっつく。


私がお腹に回した手を握りながら、薬指の指輪を触ってる隼。

『何も用意してないって言ってたのに……』

「俺だってサプライズしたかったし…」

ツリーとかキャンドルとか、シチュエーションは何も考えてあげれてなかったから、せめてちょっとだけでも驚かせたかったんだって。

『ちょっとドラマみたいで……嬉しかったよ?』

「……よかった………。
この指輪、渡せなくなるんじゃないかって……実は本気で怖かったから」

隼の背中にグーパンチすると、大げさに痛がりながらも苦笑い。


「あ…違った……
サンタさん設定が………」

『設定って………』

2人でクスクス笑って触れるだけのキス。


「Aも今日は事務所でしょ?」

『うん』

昨日急に連絡が来て、お願いしたい仕事があるって事で打ち合わせなんだ。

「クリスマスなのに?」

『クリスマスなのに…』

「まっ……俺も仕事だけど…。
何ならリハもあるし」

この業界、そんなの関係ないよね〜って笑いながら、隼は出かけて行った。

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作者名:ひな | 作成日時:2023年10月12日 20時

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