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『確かに……見た目派手かもだし……華やかな世界で生きてる人だけど…中身は普通の人だよ?
ファンの事とか、仕事の事とかあって…すぐに結婚とかできないけど………真剣にお付き合いしてるから…』
でもなぁ…って黙ったお父さん。
…最初から賛成してもらえるとは思ってなかったけど……やっぱりちょっと寂しいな…。
「いいんじゃん?」
「ねぇ?いいわよ〜」
重たい空気の中で弟が口を開き、お母さんがキャピキャピし始めた。
「今時、結婚しない選択肢だってあるんだから……
本人同士、好きなようにすればいいんじゃない?」
「そうだよ……ってか、小森隼……いい奴っぽいじゃん!」
弟はホントにジェネが好きらしく……ライブに連れて行けとか、サイン欲しいとか煩い。
『あのさ…わかってると思うけど……』
「言わないよ?さすがにそれくらいは分かる!」
『ありがと……』
お母さんにも口外しないようにお願いしておいた。
「あけましておめでと〜!」
隼から電話が来たのは、年が明けて数時間たった頃。
みんな自分の部屋に行ってしまって、私だけ一人、リビングでテレビを見ていた。
この後音楽番組に出るから、移動中らしくて……
まわりでメンバーさんの声がする。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年10月12日 20時