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『……隼が嫌なら…衣装…やめようか…?』
隼を怒らせたかったわけじゃないもん……
「嫌じゃないよ……?」
隼はスマホから視線を上げて私を見て……眉を思い切り下げる。
「めっちゃキレイだし……かわいいよ。
Aは…俺んだから…見せたくない……けどさ……
俺のAを見せびらかしたい気持ちもある」
複雑なんだってため息をついた隼が、ごめんね…って呟いて、私の手を握る。
「俺ってマジで小さいね」
私の肩にもたれてきた隼は、あぁ……って今度は反省モード。
カシャッ………
って、写真を撮る音が聞こえて…音のする方を見たら、佐野さんがクククッて笑ってる。
「おい…玲於」
「あ…バレた」
「隼が超落ちてるの、おもろいやん!
大丈夫!他所には出さん」
「イヤイヤイヤイヤ……」
…出さん…ではなく…出せませんよね?
「あ!それ俺にも送って!」
「え?タカヒロさん??………いります?」
「うん!おもろいじゃん!」
「イヤイヤイヤイヤ……勘弁してください…」
ネタにされまくってイジられてる隼が、かわいそうなような……けど……
…困ってる隼、かわいいんだよなぁ。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年10月12日 20時