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『おかえりなさい』
隼から上着を預かってハンガーにかけると、ありがとって笑顔。
ちょっとした事でもお礼を言ってくれるとこ、好きだなって思う……本人には言えてないけど。
「なんて人?」
『何が…?』
いつもならすぐにお風呂に行くのに、今日はソファーで質問攻め。
「Aの事、誘ってきたスタッフに決まってんじゃん!」
『あぁ……。ごめん…わかんない……』
ちょっとイライラした感じで、眉間のシワがすごい……。
「触られた?」
『肩をね……引き寄せられて…』
「あぁん?」
…隼さん………ガラが悪くなってます………。
「脱いで?」
『え?』
「消毒するから脱いで……」
上着を着てたって言うけど、そんなの関係ないって、目が据わってる。
パジャマ代わりのトレーナーを脱いでキャミソール姿になると、私の手からトレーナーを取ってポイってソファーの下に放る。
「どっち?」
『……こっち…』
抱き寄せられた右腕を差し出すと、腕を擦ってから唇を付けた。
そのままあちこちキスを落とし…唇で甘噛みしたり頬ずりしたり……。
「許さん……俺のなのに……」
『ごめんなさい…』
「Aは悪くない……。
いや……うん。警戒心、ちゃんと持ってね?」
『……ん。ごめんなさい…』
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作者名:ひな | 作成日時:2023年9月9日 19時