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数日後、隼から電話で呼び出されて待ち合わせの場所に行くと、佐野さんと2人で楽しそうに話してる。
私の洋服を選んでくれるんだって。
「ごめんね、急に呼び出して…」
隼は気にしてくれてるけど……
最近はライブリハに向けて、ピアノ練習の日々で…
逆にそれ以外に予定はない私。
『大丈夫だよ?』
外でこうして会うことないから嬉しいし。
「俺の友だちがやってる店だからさ…閉店後にお願いしちゃった!」
佐野さんはニコニコしながらサラッと言ってるけど…
…え?
友だちのお店?
…しかも、閉店後って言った?
『それって……すごい迷惑なんじゃ……』
「いいのいいの!いつもそんなんだから!」
ほら行くよ〜ってスタスタ歩く佐野さんの後ろを慌ててついて行くと、隼が振り返って優しい笑顔で頷いた。
…大丈夫だよって言ってくれてるみたい……。
「オッス〜!」
「よぉ玲於!」
「ごめんね、閉店後に……」
「いや、全然いいよ?
他の客いたらゆっくりできねぇしな?」
助かる〜って言いながら、レディースコーナーを見に行く佐野さんの後ろからペコリと頭を下げてついていくと、この子の?って。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年9月9日 19時