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「Aが苦手なのよく分かる。
Aの気持ち、ちゃんと伝わってるけど……たまには言ってくれたら嬉しい。
ってか……好きだよね?好きでしょ?」
急な確認にウンウンって頷くと、良かった〜ってホッとして……またニカッと笑った。
内見したアパートに引っ越しすることを決めて、仕事終わりに片付けて…やっぱり隼のマンションに帰る日々。
「今週末、泊まりでいないから…」
ラジオから帰って来た隼と一緒にベッドに入ると、ぎゅっと抱きしめられた。
シャワーを浴びた後で、少し髪が濡れていて…すごくいい匂い。
『そっか……』
確か、都外でライブ。
…寂しいな。
「大丈夫?」
心配そうに呟く隼に大丈夫だと答えるけど、やっぱり心配みたい。
『寂しいけど……大丈夫』
寂しいのはどうしたって寂しいもん。
「わかった……」
フフッて優しく笑うと、お土産買ってくるねって。
『また…キャーキャー言われるのか…』
「言われますねぇ〜」
『アクロバット?だっけ?』
「そう、アクロバット!」
この前見に行ったライブで、くるくる回るやつがすごかったって話したら、アクロバットだよって教えてくれたんだ。
『ケガしないように、気をつけてね?』
「ん、ありがと!
ねぇ……A?しよ?」
隼も寂しいから、くっついていたいって…。
『うん…』
直接的に誘われても、爽やかなの…なんでだろ。
嫌悪感も全く感じないし………
恋は盲目なのかな。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年9月9日 19時