ひまわり２ (ページ10)

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絶対待っててよ？と走ってバッグを手に戻ってきた小森さんは、搬入口に停まってた数台のタクシーの１つに乗り込んで手招きする。

「乗って？」

優しい笑顔の小森さんの横に座ると、促されるまま住所を伝えた。

「あの……さ、連絡先……教えてもらっていいですか？」

『え……？私の？』

「他に誰かいる？」

『いない…です』

クスリと笑う小森さんにドキドキしながらスマホを手にすると、QRコードを表示した。

それを読み込んだ小森さんから、メッセージとスタンプが届いて…

「何もなくても……連絡していい？」

『はい…ぜひ』

フフッて笑う小森さんが隣にいて…
…心臓の音って…こんなに煩くなるものなの？ってくらい、バクバクいってる。

「じゃ………おやすみなさい」

『ありがとうございました。
おやすみなさい』

アパート前まで送ってくれたのに……何度言ってもタクシー代はもらってくれなかった。

事務所の教育なんだって。
みんな、女性や後輩には財布を出させないらしい…。

なんか…中身も男前だ。