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『夢じゃないですですよね………』
「うん。夢じゃない……」
ニコッと笑った小森さんだけど……一瞬肩を竦めて苦笑する。
「今日は邪魔が入らなかった!」
言おうとすると邪魔が入って……って眉を思い切り下げるから、私も笑ってしまった。
「笑いごとじゃないんだよ!?」
『ごめんなさい…』
笑いながらも睨んでくるから、一応謝っておいた。
「で………俺の彼女って事で…大丈夫ですか?」
『私で………いいんですか?』
「えぇ…何聞いてた?もっかい最初から話す?」
『だって………』
この期に及んで…って言われるかもしれないけど……
絶対に報われないと思ってたんだもん…。
「好きなの…。彼女になってほしいの……ダメ?」
『ダメじゃ…ないです……』
…なんだろ。
なんかかわいいの………ホントにずるい。
「ダメじゃないなら、もう文句言わない!」
『……はい』
文句は言ってないけど……そんなのもういいや…。
「A……って呼んでいい?
ってか、呼ぶね?」
ニカッと笑った小森さん。
…笑顔の破壊力……やばい……。
一瞬で顔が熱くなって自分の手で仰ぐと、小森さんも笑いながら、肩を竦めた。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年8月23日 18時