ひまわり２ (ページ19)

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そのままコンビニに入った小森さんを見送り、自転車の鍵を解除して……

ペダルに足をかけた時、小森さんが慌てて出てきた。

「あのさ……送って行っていい？」

『え？』

「あの……迷惑じゃなければ………」

暗いけど……マスクをしてる小森さんの顔が赤くなってるのがわかる。

たぶん…私も真っ赤だ……。

「ダメ……だよね…」

『ダメじゃないです！
じゃあ……お願い……します』

小さな声で言った私に、少し待つように言ってから１度黒いワンボックスに乗り込んだ後、バッグを手に降りたら車はそのまま走り去った。

「自転車…貸して？」

私の手から自転車を受け取り、歩き出す小森さんの横に並んで歩く。

『あの……大丈夫なんですか……？』

「ん？何が？」

『一緒に歩いたりして………』

あぁ……と口にして、クスリと笑った小森さん。

「涼太くんみたいに顔が売れてないから大丈夫。
まぁ……大丈夫じゃない方が嬉しい世界で生きてるんだけどね～」

残念だけど…って自虐的に笑った後、私の方を見て微笑んで一言…

「顔が売れてないおかげで一緒に歩けたから…ラッキーです」