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「好きなの?……」
『え?』
「涼太くんの事……」
『違います!
いや、違うって言うのも失礼か……。
人間としては好きです。
そこに恋愛感情は1ミリもないですけど……』
小森さんの誤解は解きたくて…
けど……涼太くんの事、否定するのもおかしいし……
男女の友情なんてあり得ないって言われたらそれまでなんだけど……。
「そっか……」
柔らかな笑顔で呟いた小森さんは、腕時計を見てからため息をついた。
「ちくしょう……タイムオーバーだ……」
そっか……ラジオの時間か…。
私にとっては夢をみたいな時間だったけど……。
『あ……私も行かなきゃ……』
この前、ライブのためにシフトを変わってもらったんだ。
「ん?もしかしてコンビニ?」
『はい』
「じゃ、また後で…だ」
『はい。お待ちして…ます……』
たぶん…いや、確実に顔が赤いはず…。
顔が熱いもん。
赤くなった顔を見られたくなくて少し俯いて言うと、カランとドアが開いて、またね…と小森さんは出て行った。
今日もやっぱり、私のコーヒー代も払って……。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年8月23日 18時