38 ページ38
……え………?
バイトの事を知ってる人はいるけど……何でシフトまで…?
「小林先生、自分で前に言ってたよ?」
驚いた私に、佐倉先生はそう言ったけど……
ここでそんな話をしたことないのに…。
『そうでしたっけ?』
とぼけたフリでごまかして、何か言い訳を考えようとしたタイミングで、机に置いたスマホがバイブした。
手に取ると、涼太くんからは珍しい音声通話。
『ごめんなさい…』
断りを入れて立ち上がり、休憩室の隅に行くと画面をタップした。
『もしもし?』
「ごめん!今大丈夫やった?」
私が小声で出たからか、涼太くんも様子を伺ってる感じ。
『大丈夫です。休憩中なので……』
「そ?いきなりゴメンな?
今夜……バイトある?話があるんやけど……」
『あ……今夜でしょ?大丈夫ですよ……
ちゃんと予定、あけてますよ?』
佐倉先生を意識して、前から約束してたように言ったけど……
「ん?
あ……もしかして……ナイスタイミング?」
『……です。
……あ、場所は?』
「こないだの店、覚えてる?迷子にならんでよ?」
『もぉ………ちゃんと覚えてますから!
迷子になんてなりません!
じゃ、また後で……』
129人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひな | 作成日時:2023年8月8日 23時