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「ねぇ……後で聞きたい事あるんだけど?」

少し離れた小森さんに聞こえないように側に立った涼太くんは、小さな声で話すとニヤリと悪い笑顔を見せた。


『えぇ………無理………』

「なんだよ〜。
何聞かれるか分かってる感じやん?」

察しがいいってまたニヤリと笑うと、ポケットから財布を出した。


『あ!そうだ……この前のタクシー代のおつり……』

「そんなのいいよ?
また誘うからさ……その時に使ってよ…ね?」

『む…………。ハイ、ありがとうございます』

「素直、素直!
何か後ろめたいのかなぁ?」


……くそぉ……。
完全におもしろがってる。


「あ……これ…」

小森さんがサラダとプロテインバーを持って戻ってきて、カウンターに置くと涼太くんを軽く睨む。


「一緒にお願いします」

そんなの気にしてない感じの涼太くんは、小森さんの分も一緒に払うとクスクス笑ってる。


「Aちゃん、また後で連絡するわ!」

『あ…はい…。また』


私がペコリと頭を下げると、涼太くんは満面の笑みで…小森さんは不機嫌そうにコンビニを後にした。


…もぉ………心臓に悪いぞ………?

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作者名:ひな | 作成日時:2023年8月8日 23時

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