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「えぇやん!」
皆さんが笑顔を見せてくれて、ようやく息が吸えた気分。
…良かった……反応は悪くないみたい。
「Aちゃんは、ピアノ講師なんですけど……」
「個人教室?」
『いえ…ヤマダ…音楽教室です』
「え?ヤマダ……ってことは……大学は?」
『国立……です』
「マジか……」
片寄さんの話を切って私に質問してきた男性が、腕を組んだままで固まった。
「もしかしてさ…清水先生?」
『はい……え?……』
「やっぱり!…俺も!!」
『……え?ホントですか?』
「ホント、ホント!」
片寄さん達のグループのバックでキーボードを弾いてる……というこの男性は、なんと、同じ大学の先輩な上に同じ先生だった……という。
「俺はバンドにハマり過ぎて中退しちゃったけどね」
ケラケラと笑いながらも少し真剣の目になると、もう一度片寄さんのスマホに目を移して一言…
「うん…。このまま頑張れ……!」
力強い言い方に、胸が熱くなる。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年8月8日 23時