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音大を卒業し、一応大手と言われてる音楽教室に就職した私。

けど、奨学金の返済もあるし……その他にもいろいろあって、正直なとこ、教室のお給料だけでは暮らしていけず…

夜のコンビニでバイトしている。


『やばい……ホントに遅刻しちゃう!』

…今日はレッスン時間が押しちゃったからな。


バタバタ着替えてアパートの鍵をかけ、自転車で猛ダッシュ。

音大生の頃からの愛車は、キコキコ音が鳴っちゃうんだけど、大事な私の足だ。

 
「A、お疲れ〜!
今日は珍しくギリギリだったね?」

『危なかった〜』


なんとか時間内に到着し、手を上げて挨拶に応えると、あゆみは少し心配そうな表情。


「A、今日もテッペン越え?」

『うん、そうだよ?』

「働くね〜。体、大丈夫?」

『ん〜。
本業は朝がゆっくりだからね〜。
大丈夫だよ?
心配してくれてありがと!』

同じコンビニでバイトしてるあゆみは同い年で、見た目はすごい派手なんだけど、優しくて親切で……
とにかく女の子らしくてかわいい。

まさにギャップ萌えってやつ。

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作者名:ひな | 作成日時:2023年8月8日 23時

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