Someday My Prince Will Come（15） (ページ7)

今日:10 hit、昨日:12 hit、合計:21,108 hit

707 ページ7

『大丈夫』

そう言って笑い、これはどうしたらいいのかな…って名刺を見せると

「俺が返しといてあげるよ？」

って亜嵐くんが横からヒョイっと手を出した。

「うちの姫に手を出すんじゃないよって言っといてあげる」

『けど……』

「え？いるの？これ」

『いらないです！』

「でしょ？」

個人情報だし…捨てるのもなんだから、うまいこと言って返してあげるって言う亜嵐くんにお願いすることにしたんだけど……

『亜嵐くん、なんて言って返したのかな………』

膝に置いた手をほどき、涼太くんの腰に腕を回して胸に顔をつけると、思い切り息を吸い込む。

涼太くんの匂いだ……。

「変態…」

いつもそう言ってクスクス笑う涼太くんだけど、私がそうすることで安心することをよく知ってるから、離そうとはしない。

「ホントにうちの姫に手を出すって言ったらしいよ？大樹も一緒にリハ室に顔出してさ……」

かなり面白おかしく教えてくれたらしい。

「……諦めませんけどね？………だってさ…」

今の若者はすげぇな…って静かな声。