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「好きなんです」

真剣な表情で言われたけど、

『ごめんなさい……』

そう頭を下げた。


『好きな人…いるんです。
あ……お付き合いしてるんですけど………』

「ジェネの片寄くん?」

『あ……はい』

「仲良いのは知ってたけど……やっぱりそうなんだ」


今更隠しても……と思い正直に話すと、その人はすぐに困ったような顔から笑顔になって

「なんか、困ったこととかあったら連絡して?
諦めないで待ってるから!」

そう言って名刺を私の手に握らせると、あっという間にいなくなった。


「見ちゃった………」

そう言って廊下の端から顔を出したのは亜嵐くんと大樹くんで……

「なんか……複雑……」

って苦笑してる大樹くんの横で、亜嵐くんが

「昔の気持ちを思い出した?」

ってケラケラ笑ってる。

「もぉ………亜嵐くん…。Aちゃんを困らせないであげて下さい!」

困り顔の大樹くんがそう言って、「大丈夫?」って心配してくれる。

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作者名:ひな | 作成日時:2023年7月2日 17時

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