Someday My Prince Will Come（15） (ページ43)

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「……ちゃん…………Aちゃん？」

声をかけられて我に返ると、目の前で大樹くんが顔を覗き込んで笑ってる。
私、かなりボーッとしてたみたい。

「もう酔ってる？」

クスクス笑う大樹くんに慌てて首を振ると、

「すみません！Aちゃん、連れてっていいですか？」

って屈託ない笑顔。

「おっ！大樹！！やるなぁ～」

大樹くんを囃し立て、ケラケラ笑う皆さんに頭をさげ、ニヤニヤ笑う世界くんの元へ一緒に向かう。

「世界さんが、Aちゃんがそろそろ限界だろうから、迎えに行ってやってって！」

自分で動けばいいのにねぇ～って。

『ありがとう』

ホントに助かった……。

「お疲れ〜い」

世界くんの側に行くと、こんなオフィシャルな場でもユルユルなテンション。

「大樹、役にたった？」

『かなり！大樹くん、神様かと思った！』

「王子飛び越えて神様来たぁ〜！」

メンバーさんみんなでわちゃわちゃ騒がしい。

一緒に話してた世界くんの目が、急に鋭く変わったことに気付き、後ろを振り返ると………

『あ………』

…………杉下さん。

ヘラっと笑う顔を見ても、もはや何とも思わなくなってきた。