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大きなため息をついてから……
ケトルに水を入れる。
取りあえず……コーヒーが飲みたい………。
ゆっくり、丁寧にドリップして淹れたコーヒーを持って、ラグにペタンと座る。
コーヒーを飲んでボーッとして……どのくらい経ったのか…
気付いたらラグの上で寝ていて、ドタンバタン……ガチャ………って音の後、ドタドタドタドタ………って走ってくる足音。
「A!もぉ………
マジで生きた心地しなかったんやけど………」
ギュッと抱き寄せる涼太くんにもたれるけど……
『ごめんね……。私、シャワー浴びれなくて……あんまりキレイじゃない……』
傷口周辺はキレイに洗浄してもらって処置してるけど……
それ以外は雨に濡れたまま。
体は少し拭いてもらってるらしいけど………
ちょっと距離を取ろうとすると
「そんなのいいから………大人しく俺の腕の中にいなさい」
って、優しく抱きしめられた。
「痛いの…どこ?
頭は……CTとかは大丈夫やったんやろ?」
引っ越しの時、涼太くんもお兄ちゃんと連絡先を交換してて、私が病室で眠ってる間に、症状とかはだいたい知らせてくれてたみたいだけど……
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作者名:ひな | 作成日時:2023年5月24日 8時