Someday My Prince Will Come（12） (ページ36)

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『あのね………』

パソコンのデータが消えて……こっちは雨で………

そんな話をすると、

「こっち来る？」

って優しい声。

『え……？』

「パソコン使えないなら、明日も仕事できないでしょ……？」

今なら新幹線の最終に間に合うんじゃない？って。

『そんなことできないよ…』

「A…正直に言ってみ？
………今、キツイやろ？」

『…………うん…』

「ほら……」

ふぅって軽く息を吐いた涼太くんが、「すぐおいで？」って…。

“行く”って言わずに黙る私に

「なぁ…。俺が心配なんやけど…？」

って、優しく諭すように…。

今までだって、涼太くんが泊まりの日に雨が降った日もあって……
それでも、私から電話したことはなかったから、だいぶ心配をかけてしまってる………。

…………でも…

『ごめん………やっぱり行かない』

この先、どんどん我慢できなくなりそうだもん……。

「A…無理しないで？」

涼太くんは優しく言ってくれるけど……
今ここで、涼太くんに甘えちゃいけないと思う。