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夕食もちゃんと済ませて、お風呂も入って……ソファーで涼太くんの帰りを待ってたら、ガチャってドアが開く音。
振り返ると、肩を揺らして苦笑してる涼太くん。
私はかなり情けない顔をしてたらしい……。
私の横に座り
「怒ってないから……
いや………うん、いいんだよ?
そんな束縛するつもりないし、いいんだけど………」
言い淀んだ涼太くんに
『束縛じゃないじゃん………。確実に心配かけて不安にさせました……』
って言うと、
「まぁ、器が小さいのは今更やから、正直に言うけど……
暗くなってから連絡とれないのは、ちょっと堪える…」
って……。
「浮気とか、そんなのは心配してないんだけど……
途中で倒れて病院行ったかもとかさ…、具合悪くて動けないかもとかさ……そっちはどうしても心配しちゃうから」
優しい声で言いながら、頭を撫でてくれる涼太くんにしがみつくと、フフって笑って抱き返してくれた。
『世界くんに…仕事頼んだ事を後悔させるなって言われちゃった…。
心配かけないようにって言ってたとこだったのに…
涼太くんにも世界くんにも心配かけちゃった……』
いい年して…情けないな………。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年1月27日 21時