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私を腕の中に閉じ込め、髪を撫でて掻き上げると、おでこに唇をつける。
涼太くんの表情が見えなくて、何考えてるのか分からないけど…
『私になんか興味ないと思うけど……?
もし、涼太くんの言う通りに佐藤さんが私を好きだとして…』
「あ……また言った。
私なんかっての禁止って言ったやん」
すごく低くなった声に、愛情を感じて…ギュッと腰に腕を回してしがみつくと、
「締めんな!苦しいから!」
って笑う声。
あとで“なんか”って言った罰を受けてもらうからってケラケラ笑いながら、優しく肩や背中を撫でてくれる。
「で?……大樹くんが、Aを好きだったとして……?何?」
ちょっと不安そうな声に、胸がフワッて熱くなる……。
『私は涼太くんが大好きだから……。
そんな簡単にフラフラしないよ?涼太くんとしか…したいと思わない』
私の言葉を聞いて、大きくため息つくと
「やっば……。
くらった、今…」
心臓止まったかもって困り顔で、私の手を取り、涼太くんの胸に乗せて確認してる。
「何だよいきなり…破壊力ヤバいんやけど?」
ちょっと顔を赤くして聞く涼太くんに、世界くんの私を抱けない発言の話をしたら大笑い。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年1月27日 21時