Someday My Prince Will Come（４） (ページ8)

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そんな時、鳴り響いたサイレンの音…。

ビクッて体が強張って……けど、すぐにギュッと抱きしめられた。

「大丈夫……俺がいるよ？」

そう言って音が遠ざかるまで抱きしめてくれたけど……

不思議だ…

サイレンの音に驚きはしたけど……

涼太くんの腕の中にいたら、怖くなかった。

頭や背中を撫でられ…安心感さえ感じた……。

涼太くんの腕の中で顔を上げたら、

心配そうに私を見る涼太くんと目が合い…大丈夫？って。

目を見たまま頷くと、表情を和らげ

「良かった……」

って微笑み、頭を撫でてくれる。

ドキドキするのに安心してる…両極なのに……
何なんだろう。

涼太くんの腕の中で、ふと、視界に入って来たキャリー。

……そうだ。
涼太くん、ライブ終わりだったんだ……。

『そろそろ…帰るね？』

そう言ってソファーから立ち上がると

「え…………」

って寂しそうに呟いた涼太くん。

一人で帰れるから、ゆっくり寝てね？ってバッグに手を伸ばすと、そのまま腕を掴まれて引き寄せられる。

「ばか……気、使い過ぎ……。

俺が会いたくて…一緒にいたくて迎えに行ったこと忘れたの？

隼に、飯奢るからって、Aちゃんとの時間を譲ってもらったのに…」

寝たいなら、迎えに行ってないよ？って。