Someday My Prince Will Come（４） (ページ41)

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翌日、約束通りに迎えに来てくれた涼太くんは、予告通りにお父さんやお兄ちゃんに挨拶して……

「お借りしていきます」

って、ちゃんと許可までとってくれた。

「え？もう、ちゃんと挨拶してくれてたし、いつ連れてってくれてもいいんだけど…？」

ってニコニコ笑うお父さんと、そんなお父さんを見て呆れるお兄ちゃん。

「ホントは寂しいくせに…」

って笑われて

「やせ我慢も大事なんだよ！」

って苦笑するお父さんが

「片寄くんだから安心してられるんだ……」

って優しく言った後、

「Aの事、頼むな？」

って二人で頭を下げる。

『なんか……大げさ過ぎない？』

って私が笑うと、

「結婚の挨拶みたいだなぁ～」

ってお父さんたちも笑って、笑顔で手を振って送り出された。

「なんか……いい家族やなぁ～」

って微笑む涼太くんは、タクシーの中で私の手を握り…

「ところで……いつになったら顔見てくれんの？」

って……。

『無理…』

「無理って………傷付くやん…」

クスクス笑う涼太くんは、握った手を少し引いて指を絡める。

涼太くんの部屋まで手をつないだまま、空いた手で荷物も全部持ってくれて…

『自分のくらい持つよ…』

って言っても

「いいの！」

って返してくれない。