Someday My Prince Will Come（４） (ページ32)

今日:36 hit、昨日:7 hit、合計:31,376 hit

182 ページ32

予告通り、30分くらいしてから来た涼太くんは、ハットにメガネで……アニメに出てくる黒い組織の人みたいなカッコをしてて、

帽子をとる涼太くんに手を伸ばしたら、その手を引かれて抱きしめられた。

『涼太くん……上着………』

って言う私から、苦笑しながら離れると、カッコ悪っ…って呟いて上着を脱いだ後、ハンガー借りるね？って自分でかけてる。

『何か…飲む？』

って声をかけて、冷蔵庫を開けようと背を向けたら、後ろから抱きしめられ…

「マジで…余裕ない奴でごめん………」

だいぶかっこ悪くて落ち込んでるから…ちょっとだけなぐさめて……ってため息。

「あぁ……」

って唸りながら、今、顔上げられへん…って呟いて、

「やりたい盛りの中学生みたいやん……」

私から離れて壁に頭をつけて項垂れてる。

さっきまで……ステージの上でキャーキャー言われてたのに…
なんか……かわいいんだけど…。

涼太くんの後ろから抱きついて

『ライブ…お疲れさまでした』

って背中にピッタリ顔をつけたら、私の手に涼太くんの手を重ねて、ありがとって。

ふぅ〜って大きく息を吐いた後、「かっこ悪くてごめん」って苦笑して、全然スマートやないなぁ……って呟きながらベッドに腰掛けると、私を引き寄せて隣に座らせ、抱きしめる。