164 ページ14
なのに、涼太くんは無言で………
『……涼太くん?』
「やば……いきなりそんな素直になられたら…
それはそれで心臓に悪い…」
『………もぉ……どういう事…?』
二人でクスクス笑ってから
『もぉ絶対に言わないからね〜』
って拗ねたフリ。
「いやいやいやいや……何を言うてんの?
大事な彼女の急なデレに、俺やってちょっとおかしくもなるわ…」
クククッて笑う涼太くんに笑わないでって意見しても、
「やば……どうしよ。嬉しいかも〜」
って、聞く耳をもたず…。
サラッと大事な彼女とか言うし……
涼太くんだって心臓に悪い。
『大阪は行けないけど…帰ってきたら、ご飯作りに行く……でいい?』
って、私の言葉に
「じゃあ…それで我慢する〜」
って言う涼太くん。
『ん?』
「ごめんなさい………。調子に乗りました……。
ご飯、作りに来てください…お願いします」
『しょうがない。いいよ〜』
……こんな風に軽口を叩く事もできるようになって来て…
それは、ちょっとだけ進歩………。
「あのさ……泊まりでも………いい?」
急な言葉に、一瞬息が止まりそうになったけど……
『いいよ……?』
って言うと
「じゃあ…、迎えに行くときに、俺からお兄さんにお願いするね?」
って優しい声。
167人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひな | 作成日時:2022年12月23日 20時