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『それ、冗談ってわかってるでしょ?』
世界くんを睨んでも笑ってるだけで、涼太くんは真に受けて
「どこのバッグ?」
って聞いてくるし………。
『違うんだって………』
って、ワケを話してる横で
「何でも買いそうだな……涼太」
って世界くんは大笑いしてる。
「欲しいの?欲しくないの?」
本気で聞く涼太くんに
『ホントに欲しくない!』
って言うと
「ん、これはホントだな」
ってうんうん頷いてから、
「ホントに欲しい物は何?………ってか、誕生日は?」
って真剣な顔。
「誕生日ね、俺の次の日。
欲しい物は……大事にしてくれる優しい彼氏」
『ちょっ…と?』
何で世界くんが答えるの……?って言いかけたら
「その欲しい物はここにいるんで、世界さんも安心してください」
ってニコニコ笑いながら私と世界くんを見てるから
「涼太…すげぇな………。王子ってそういうスキルもあんだな……」
って、世界くんがすごく感心してる。
「何を言わすんですか…」
って苦笑しながら立ち上がる涼太くんに
「求められてるキャラに寄せるのも大変だな?」
って笑う世界くん。
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作者名:ひな | 作成日時:2022年12月23日 20時