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『むき出しのまま出てきた!』
って笑うと、
「意外と丈夫よ?」
ってクスクス笑う。
ヘッドホンを渡されて手に取ると…
『わ………いいの使ってるねぇ……』
「まぁね〜。一応EXILEですから」
『その事実、たまに忘れそうになるけど……
やっぱりすごいね…』
「ほんと…口悪いぞ……?
翔也の教育、なってねぇな?」
お兄ちゃんを見ながら眉を寄せるけど
「さすが俺の妹だろ?」
ってニヤリと笑うお兄ちゃん。
私がヘッドホンをつけるのを確認してから、
音楽ファイルを再生させる世界くんは、
パソコン画面と私を交互に見てる。
テーブルに置いたままだったノートに、ボールペンを走らせ…
そのページを破ってから世界くんに手渡すと
「気になるとこ……ここ?」
って。
『うん。
たぶん……ちょっと音数多いと思う。
この…たぶんここ、45秒のとこ、
パーカッションがいい動きしてるから……
他の音で目立たないのがもったいないかな』
パソコンを指差しながら話す私の言葉を、真剣な顔で聞いてから、
「やっぱりAちゃん、すげぇな……。
耳もいいし………感覚もいい。
保育士にならずにトラックメイカーになればいいのに……」
って。
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作者名:ひな | 作成日時:2022年11月21日 21時