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「え……うまい」
「これ……ホントにすごいね…」
テツヤくんと金髪さんが私が淹れたコーヒーを褒めてくれて、お礼を言うと
「同じようにしてるんだけど、なんか違うんだよな〜」
ってお兄ちゃん。
『顔の差じゃない?お兄ちゃん、まだイケメン度足りないんだよ。
ほら、私、かわいいから』
ブッって吹き出し、カウンターをコーヒーまみれにした金髪さん。
「やっべー」
って慌ててるから、ダスターや紙ナプキンを渡し、
『大丈夫ですか?』
って笑うと
「大丈夫じゃないかも〜」
ってケラケラ笑う。
「Aが変な事言うからだろ?
隼、大丈夫?」
……おぉ、金髪さんは隼っていうのか…
あぁ、小森隼!
世界くんが出てたEXILEのオーディションに出てた人だ!
確か、もうアーティストさんだよね。
『ごめんなさい……』
って謝ると
「こっちこそごめんなさい……。
汚しちゃった!」
ってハの字眉。
『全然大丈夫ですけど……パーカー、汚れちゃいましたね……。
シミになる前に洗いますよ?
お兄ちゃん、なんか持ってきてよ』
イヤイヤ……って遠慮する金髪さんもとい、小森さんに無理やりお兄ちゃんのパーカーを押し付けて、着てた物を奪い取りカウンターの中で下洗いする。
「あ…ちなみに、そのパーカーさ……世界に返しといて?」
やっぱりそうか……
世界くんっぽいって思ったんだ。
「あぁ、了解です!」
ニコニコ笑う小森さんに、コーヒーを淹れ直すと
「ありがと〜」
ホントにごめんね?ってかわいい笑顔。
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作者名:ひな | 作成日時:2022年11月21日 21時