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さくら……とは、“cafeさくら”のことで、実家兼、父と兄の職場。
亡くなったお母さんの名前、さくらを店名に…
お父さんが趣味で始めたカフェ。
コーヒーと焼き菓子しか出てこないのに……
意外と人気店なのは、ホントにイケメン店員のお兄ちゃんのおかげなのかもって最近思う。
しかも、お菓子はお兄ちゃんのお友だちが働いてるケーキ屋さんにお願いして置かせてもらってるっていう、他力本願。
まぁ……とても評判はいいらしいけど。
『ただいま〜』
暗くなる前にたどり着いてドアを開けると、カウンターに座ってた男性２人組がこちらを向いた。
「おかえり」
って苦笑するお兄ちゃんと
「え？噂のレアキャラ？」
ってニコニコする若い金髪のお兄さん。
……あれ……見たことあるかも？
「こんにちは〜」
って爽やかな笑顔のテツヤさんが
「…落ち着けよ……マジで」
って、なだめてる。
「何飲む？」
お兄ちゃんに言われて、自分でするってカウンターに入り、テツヤさんと金髪さんに挨拶してから手を洗う。
「テツヤさん、もう一杯飲めます？
こいつの淹れるコーヒー、ちょっとうまいから……」
お兄ちゃんがテツヤさんに言って…
「おっ！お願いしま〜す」
って。
「僕もお願いします！」
金髪さんも元気に手を上げるから、
『お兄ちゃん、バイト代よろしくねぇ〜』
って、人数分のコーヒーの用意を始める。
３人分淹れて渡すと、私はカウンターから出て、金髪さんの隣を一つ空けて座り、スマホを取り出す。
よし、今日も美味しく入りました。
コーヒーを飲みながら、世界くんに無事に着いたのラインをしたけど…
時間的に……反省会かな
既読にならないし…。
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作者名：ひな | 作成日時：2022年11月21日 21時
