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けど……って、相変わらず渋い顔して


「A…ピアノの仕事、

受ける気になってるでしょ?


絶対に大変だって……」


あ…


私が何も言わなくても…

やっぱりわかっちゃうんだよね…。



「忙しくても、ちゃんと見てるよ?

Aのことは……」

当たり前でしょ?って笑顔の涼太は


「俺もこれから年末にかけて忙しいし…

これまで以上に、Aに負担かけるとか……

さすがにできない」


って言ってから、眉を下げる。



「全部おまかせできる引っ越し業者探そ?」

って言うから


『え……もったいないよ…』

って言うと、その言葉に吹き出し


「お嬢様……

やっぱ、考え方はめっちゃ庶民やなぁ……」

って笑われて、


「これからは、今より支出が抑えられるんだよ?」

って説き伏せられる。



確かに、今、涼太が払ってる家賃を聞いた時、

ちょっと倒れそうで……

全額なんて無理!って話してたから、

事務所の会計士さんに突っ込まれない程度の

ギリギリの金額にしようって事にはしてるけど…


『でも……』

って渋る私に


「これは、俺も無理!

今回は、絶対に折れないからね?」

って。

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作者名:ひな | 作成日時:2022年10月15日 20時

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