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ん?どした?って顔する涼太に
『何も言わなくても……
涼太は全部わかってくれるなぁと思って……』
と言うと、
「…なんでか、わかっちゃうんだよねぇ〜」
って言ったあと、
「ホントは口にしてほしかったりもするけど?」
って、苦笑しながら浴槽に入ってきた。
私を後ろから抱えるようにしてから
「一緒にお風呂……久しぶりやなぁ……」
って呟き、癒される〜って肩にキスを落とす。
「玲於さ……ホントはずっとAのピアノを
演出に使いたがってて……
Aの家のこと聞いて、状況が状況だから
って諦めてたんだって。
さすがにお願いできないよね……って。
けど…、家を出る話を聞いて、
それならって思ったんだって」
手続きが終わったらお願いしようって、
玲於くんなりに考えてくれてたみたい。
私のピアノをそんな風に評価してくれてたんだ…。
黙ったままで考えてる私に
「A…?
そろそろのぼせるんやない?」
先に出とき?って言われたけど……
なんとなく離れがたくて涼太を振り返ると、
「大丈夫…すぐ行くから」
ってクスッと笑い、
軽く触れるだけのキスをくれる。
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作者名:ひな | 作成日時:2022年10月15日 20時