心のままに 10 (ページ23)

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エレベーターホールまで一緒に来てくれて、

「それにしても、ジェネはいつもうるさいなぁ」

って。

うるさいなぁって言いながらも

ナオトさんの顔は優しさで溢れてる。

……みんなが、かわいくて仕方ないって顔……

そこには触れず、

『助け出して頂き、ありがとうございました』

ってお礼を言うと、

ナオトさんも笑顔で「いつでもどぉぞ〜」って

手を振ってから、ジムに戻って行った。

総務に戻って入力作業を再開してたら

「Aちゃん、おかえり」

って、相川さんに笑われて

「ホント、ジェネはおもしろいね？」

って。

『振り回されるけど……

全然嫌じゃないんですよね…』

って笑うと

「まぁ……愛嬌あるもんねぇ～」

って、相川さんも笑ってた。

休憩時間になり、こっそりあくびしながら

コーヒーを飲んでたら森咲さんから電話。

「芦田さん……今、どこにいます？」

総務にいると言う森咲さんに、休憩スペースにいると話すと

「今からそっちに向かいます！」

って。

「お疲れさまで〜す」

少ししてから現れた、森咲さんは

「あ…さっき、総務で槙野さんに聞きました。

名字、変わったって」

芦田さんいます？って聞いたら、

片瀬さんならいるよ？って返ってきたらしい。

「休憩中にすみません。

ちょっとお知らせ……というか確認したくて………」

そう言うと、書類が入ったクリアファイルを

私に差し出した。