心のままに 10 (ページ12)

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え？

何…？

その感情のフリ幅……。

さっきまでご機嫌だったのに……。

とりあえず、着替えを用意してから浴室に行くと

タオルを腰に巻いただけの涼太が

シュンってして出てきた。

「ごめん…………」

ってまた呟いて、私をぎゅっと抱きしめると、

「ちょっと落ちた…」

って、泣きそうな声。

『少しは…上がってきた？』

「ん……ちょっと上がってきてる……」

そう言ってから、

「ベッドで待っとくから………

早く帰って来て？」

って。

『待ってて？』

そう言うと、

ん……って頷いて寝室ヘ入って行った。

急ぎ気味で浴室から出て、寝室ヘ入ると、

暗い部屋にスマホの画面が光ってて……

涼太は、ぽんって枕元にそれを投げると

ベッドの上に正座して頭を下げる。

『止めてよ…』

って笑うと

「マジで、ないわ……俺」

ってへこんでる。

珍しいねって笑うと

これも酒の力かな……って苦笑して、

「酒は飲んでも、のまれるな……やなぁ」

って、ゴロンと横になった。