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チラッと私が涼太の顔を見ると
「はいはい…酔ってますよ〜」
って口を尖らせて目を瞑り、
私にもたれてきた。
『重い……』
ってクスクス笑う私に
「俺の重さは愛の重さ………」
って呟いて…吹き出す。
「あかん……ヤバない…？」
『ヤバいね』
「自分でもご機嫌なのわかるわぁ……」
ってクスクス笑ってる。
手をつないだままで部屋に帰り、
中に入るとすぐにキスされて
「はぁ………やっとキスできたぁ〜」
って。
「タクシーの中で押し倒してしまうかと思った」
って笑うから
『思いとどまってくれて何より…』
って苦笑する。
「Aは、そんな風に思わないの？」
って拗ねながら靴を脱いでる涼太に
『キスしたい…って思わないワケじゃないけど……
我慢はできる』
って言うと、
「俺が我慢できないガキみたいじゃん」
って笑いながら、キッチンに行って水を飲んでる。
「飲んだぁ〜」
って笑いながらソファーに沈むと
「A〜！」
って隣を叩いて、座ってくれってアピール。
「はい…、で？なんで泣いたの？」
隣に座るとすぐに、私の目を見てそう言って……
表情チェック。
『千秋ね……結婚するんだって、滝下さんと』
驚いて、言葉をなくしたかわりに
涙が溢れてきた話をしたら、
「へぇ………」
って、ちょっと沈んだ表情になった後、
「ごめん……」
って小さな声で呟いた。
「俺と一緒にいたら……まだまだ結婚できないな…」
そう言って悲しそうに笑って立ち上がると、
「シャワー浴びてくる…」
って目も合わせずに浴室に消えてった。
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作者名：ひな | 作成日時：2022年10月15日 20時
