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最後は恥ずかしくて…顔を上げれず、涼太さんの胸にしがみついた。
「おぉい………。
殺す気やな？
そんな爆弾落とさんといて？」
せっかくの覚悟が揺らぎそうだとクスクス笑う涼太さんは、
「わかったよ………ちゃんと、寝ます。
で、時間がある時は思いっきり抱きます！」
これでいい？って抱き寄せた。
抱きしめあって眠った朝、
疲れてるのに、私のアパートに付き合ってくれて……つながって……
やっぱり………案の定…？ぐっすり眠っててなかなか起きない……。
疲れてるのに…無茶しようとするから………。
『涼太さん？時間だよ！』
そろそろ迎えが来る時間なのに、ビクともしない。
『こら、涼太！』
呼び方を変えてみたけど、無反応。
体を揺すると、ようやく「…ん？」って声を出したけど、
名前を呼んでも目は瞑ったままで……。
『涼太さん？ホントにもう時間だってば………』
そんな声に
「ん……起きる……」
って返事だけで……起きる気なんてなさそう。
ちょっとイタズラ心に火が着いて……
ベッドサイドの床に座り込むと、涼太さんのマスクを下げてキスをした。
触れるだけのキスから、舌を絡めていく。
唇を離すと、フフって笑った涼太さん……
「朝からすごいご褒美やな………」
そう言うと、体を起こして後頭部に手を回してもう一度深くキスをしてくれる。
『起きた？』
一度止んだキスの合間にそう聞くと、
「起きた……別のとこも起きそうやけど？」
ってクスクス笑ってる。
『バカ………もう、遅刻するよ？
マネージャーさんに怒られるだけじゃなくて、共演者さんに迷惑かけるよ？』
「ハイ……ごめんなさい……」
そう言いながら浴室に入り、シャワーを浴びて着替えると、ちょうどお迎えが来たみたい。
「行って来るね？」
ハグとキスは忘れずにしっかりしてから、部屋を出る涼太さんを見送ると、
昨日、帰りが遅くて回せなかった洗濯機を回す。
仕事を探す時は、朝早い仕事はできないなぁ。
涼太さんを起こせないのは…私が心配過ぎる…。
飲食店はダメって言うし……
そんな仕事、あるのかな………？
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作者名：ひな | 作成日時：2022年6月1日 14時
