あなたに会えたから８ (ページ35)

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アパートについてお礼を言って

『コーヒーでも飲みませんか？』

って誘ったら、２人の邪魔せんどく……って笑いながらも、

「涼太、呼んできてくれへん？」

って。

部屋で話せばいいのに……って思ったけど…

私には聞かせたくない事もあるのかな。

『わかりました…。そのまま２人で消えないでくださいよ？』

って笑うと、

「やから、ホンマにやめてって」

ってケラケラ笑う。

部屋に帰り、涼太さんに話すと、

「ちょっと行ってくる」

ってキャップとマスクで出て行った。

数分後戻って来た涼太さんはニコニコで、

「よし、帰ろか？」

って言いながら、タクシーの予約をスマホでしてる。

借りてきた、涼太さんのバッグに服や貴重品、細かい雑貨なんかを入れて、準備万端。

「ん？持ってくのそんだけでえぇの？」

不思議そうな涼太さんに、基本的にはマンションに全部そろってるからってか言うと、それもそうかって。

タクシーで帰りながら、引っ越し業者の手配や、家電の運び出しの段取りももう終わってるって聞かされた。

『いつの間に？』

私が聞くと、

「Aが龍友くんとカフェに行ってる間、暇だったんだもん」

ってちょっと拗ねてる。

「俺も行けば良かったなぁ………」

寝とこうと思ったけど、色々気になって寝れなくて、色々調べて勝手に頼んだんだって。

『ありがとう』

って言うと、

「お礼は体で払ってね？」

って耳元で囁く。

もぉ…！

膝を叩こうとすると、その手を取られ、指を絡められる。

指にキスする唇が………私を見つめるその目が、私を求めてくれてるのがわかる。

みつめたまま目が離せなくなって………

フって涼太さんが柔らかく笑うと

「そんな目で見られたら……ここで押し倒したくなるからやめて？」

ってまた耳元で囁いた。

今度は、クスクス笑って止まらなくて……

『もう、知らない……』

って私が拗ねても、ごめんごめんって言いながら、やっぱり笑ってる。

「Aがかわいいのが悪いんやって……」

ニコニコしてる涼太さんは、

「そうや！これも勝手に決めてごめん！

明後日、レオがハンバーグ食べに来るって」

って。