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「フレンチトーストが食べたい！」って言うリクエストに答えて作ってると、ずっと横で見てる涼太さん。
「めっちゃうまそう………」
って呟いて、ウキウキしてる。
一緒にダイニングテーブルで食べながら、
『お兄ちゃんに、こっちに引っ越す事、言っていい？』
って聞くと、
「いいに決まってるやん？ってか、俺からも連絡しとくよ。
ブチ切れそうやから、俺がワガママ言ってこっちに来てもらったって事にしよな？」
って。
あぁ……確かに………
怒らせたら…怖いもん………。
「母さんにも俺から言っとくから……Aは何も言わんでえぇよ？」
そう言いながら、ホントにうまい！って喜んで食べてくれる。
ありがとうってお礼を言ってから、
『そうだ……糖質制限とかするとき、教えてね？』
撮影によっては体作ったりするもんね？
「あぁ……ありがと。
そうやん………Aの料理を食べられないってなったら……今までより苦痛になるなぁ…」
って先の事を心配している。
「ってかさ、Aが作ってくれるご飯って、バランスいいからさ……めっちゃ調子良くなるんよね……。
外食しないから、財布にも優しいし……」
ニッコリ笑ってくれて、マジで幸せやなぁ…って。
『仕事も……探さないとなぁ……』
って言う私に
「専業主婦でいいけど？」
って言いながらも
「Aはそれじゃ嫌なんよなぁ……」
ってため息。
それに専業主婦って………結婚してないし。
「家にいてくれた方が俺は安心して仕事できるけど……？」
食後にコーヒーを飲みながら、言う涼太さんに
『………たぶん、家にずっといるのも、涼太さんのお金だけで生活するのも、落ち着かないもん………』
そう言うと、
「それがAらしいんだけどね」
って。
「そんな話しながらで……嫌かもしれないけど……
これ、食費ね？」
そう言って渡してくれた封筒には１ヶ月では絶対に食べ切れないくらいの金額で……
『これ……何ヶ月分？』焦りながら聞くと
「あ……やっぱ、足りない？」って財布を出そうとするから、慌てて止める。
『え……？本気で言ってる？』
「俺…一人でこんくらい使ってたたよ？
二人分だから、ちょっと多めにしたけど………足りないかなぁ〜って……」
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作者名：ひな | 作成日時：2022年6月1日 14時
