あなたに会えたから８ (ページ25)

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涼太さんが帰ってきたのは日付が変わる直前で、

テレビを見ながら洗濯物をたたんでる時だった。

ただいまぁ〜ってリビングに入ってきて、私を見ると

「あぁ〜!!洗濯物……ありがと」

って言ってくれる涼太さんに、頬が緩む。

ん？って笑う涼太さんに

『そうやって、ちょっとしたことにでもありがとうって言ってくれるでしょ？

そういうとこ、好きだなぁって思う』

って話すと

「何それ」って笑って、それこそあたり前じゃない？って。

「してもらうのは嬉しいし、すごくありがたいから……お礼を言うの当然でしょ？」

おかしな事言うなってくらいのテンション。

「Aさ……また泣いた？」

側で私の顔を見て、ちょっと眉を寄せる。

『今日は泣いてないよ………？泣く暇ないくらい寝てた……』

ちょっと苦笑しながら言うと

「ん……それでかな……何か違うんだよな……」

なんとなく納得いかないって顔してて……

『……涼太さん、ちょっと怖いね………

実はちょっと頭痛いから………ソレかな…？』

若干呆れながらも言うと

「あぁ……やっぱりね………」

って満足そうに言ってから、大丈夫なん？って

『何も食べないで、ずっと寝てたからだと思う……

たぶん、軽く水分不足……？

ご飯も食べたし、ちょっとずつ水分とってるからもう大丈夫』

って言う私に

「ごめ〜ん」って思い切り苦笑いの涼太さんだけど、

「俺も頭に血が上ってて…

全然余裕なかったからさ………無理させた自覚はあるんやけど……」

そう言ってソファーに座って、Aも隣に来て〜って、座面をポンポン叩く。

隣に座るともたれてきて、

「Aが隣にいると、ほんま落ち着く」って手を絡める。

嬉しくて私ももたれると、

『Aからデレるの、珍しっ！』ってクスクス笑ってる。

「あ…そうや……。

明日、ちょっと早く終わるからさ…夕方からAのアパートに一緒に行こうね？」

引っ越しまでに、色々持ってきたい物とかあるでしょ？って。