あなたに会えたから７ (ページ50)

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え？って驚いていると、

「嘘やないで？」

クスクス笑いながら、後で事情聴取されるんちゃう？って。

最後にみんなで「ありがとうございました！」って挨拶したメンバーさんに、みんなで拍手を送ってお開き……

と思ってたら、照明が落ちて音楽が流れ始めた。

ステージの上がスクリーンになって、いろんな写真が映し出される。

メンバーさんはもちろん、ダンサーさんやキッズ、スタッフの写真まで…

本番中だけじゃなく、仕事中、リハ中のまで合わせてたくさん。

真剣な顔から、ふざけ過ぎて出していいの？って写真まであって、

あちこちでクスクス笑ったり、歓声が上がったりして楽しんでる。

ごく一部の人しか知らされてないサプライズだったみたいで、メンバーさんも

「すげぇ！！」

って大喜びして見てる。

あ……

メンバーみんなで歓声を上げたその写真は、どこからどう見ても涼太さんと私の後ろ姿……。

これは……たぶん、大阪のバックステージ。

いつ撮られたのか、私の頭に涼太さんが手を乗せて、一緒に外を見てる。

スタッフさんもフゥ～！とか言って騒いでるし……

すぐに別な写真に変わったけど、望月さんが

「めっちゃ絵になっとったな？」

やっぱり、王子の隣はAちゃんやな？って。にっこり微笑んでくれて…

その笑顔にもう………

一度はこらえたはずなのに、

涙腺が緩んで涙が溢れた……。

私がこんなに泣くことはおかしいんだろうけど……
涙が止まらない。

なんなら、かなり笑いを取りに行ってる写真ばかりなんだけどな………。

「泣かんといて……」

いつの間にか、涼太さんがステージから降りて来ていて、後ろからハグされた。

「っていうか、この写真達のどこに泣く要素があるん？」

ってクスクス笑ってるけど、抱きしめる手はすごく優しくて……。

「まぁ…色々ありすぎたもんな……」

よしよしって頭を撫でられて、

「後でごほうびあげるから、泣き止んで？」

って、指で涙を拭う。

一緒に帰るから、マネージャーの近くにいるように言われて、照明が落ちてるうちに戻らないとって、その場を離れた涼太さんは、

いつの間にかまたメンバーさんの中に戻って笑ってる。