25 ページ25
望月さんの声に反応したチームの皆さんに、あっという間に囲まれた。
「Aちゃん、もう……勝手に辞めて！
怒ってるんやからね！」
怒ってるって言うけど、泣きながら笑ってる望月さん。
お母さんレベルで優しく笑う川上さんに、
「望月、泣きすぎ！」
って笑われてる。
佐々木さんからは、
「もう大丈夫なの？」
って心配されたけど、ディズニー行くって言ってたのに…連絡しないなんて薄情だ！と思いきり怒られた。
みんなに頭を下げて謝ると、
「ここに来たってことは……そういうこと？」
って、笑顔の川上さん。
『あの時は……本当にお世話になりました…』
そう言ってもう一度頭を下げ、
『ご心配おかけしました………』
……なんて言っていいのか、わからなくて……
けど……
それだけでちゃんとわかってくれたみたいで……
「良かったぁ…」
って微笑んでくれた。
「藤代さん、喜んだでしょ？」って聞かれ……
『あ…忘れてた…』
本気で忘れてた…お兄ちゃんの存在…。
川上さんに「不憫だ……」って呟かれ……大反省。
望月さんと佐々木に、新しい連絡先を知らせて、またゆっくり会う約束をして、リハ室へと戻る途中、
ランページさんの集団が、廊下を歩いて来た。
「え？姐さん？マジで……？」
驚き顔の北人君とマコト君。
「大丈夫なんすか？」
レオ君に色々聞いてたと言うマコト君が心配そうに駆けてきた。
『大丈夫だよ…ありがとう』
私の言葉に笑顔になり、
「聞いた時、マジで焦りましたぁ……」
って。
映画の撮影とかで一緒にいることが多かったらしく……
体の事も、涼太さんとの事も心配してくれてたらしい。
陣さんや岩谷さんも離れたとこからペコっと頭を下げる中、
「あぁ！Aちゃん！」
って神谷さん。
あ……
「えぇ………なんかズルい！
北ちゃんとまこっちゃん、なんでそんな仲良く話してるん？」
俺も仲良くしたい！ってニコニコの神谷さんに、もう笑うしかない……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 206人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひな | 作成日時：2022年5月13日 23時
