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エレベーターに乗ると、ちょうど2人きりで……

「めっちゃ緊張してんじゃん」

って笑われて…

『この状況で、緊張しない人がいるなら見てみたい………

っていうか、朝は涼太さんだって緊張してたでしょ?』


まぁね〜って笑顔の涼太さんは、私の手を取ると


「やったね…。仕事の合間にAに会えると思ってなかった!」

って、手にキスをして…これで我慢やなって呟く。


バイトしてた時でも、降りたことのない階の一番奥……。


基本的にヒロさんはみんなと同じフロアにいることが多いけど……

今日は応接室に来るように言われたって……



「俺の時もここでさ……マジで焦った…。

初めて入ったんだよね〜。


何かやらかした時に呼ばれる部屋って言われててさ……」

なんて言うから、心臓はバクバク………。


涼太さんは、そんな私の様子を見て優しく笑い、ドアをノックした。



「片寄です」

声をかけると、中から「どうぞ」って声。



カチコチになりながら中に入ると、

「はじめまして」

って笑顔で迎えられ、急に呼んでごめんねって謝られた。


2人で並んで座ると、目の前に座ったヒロさんは


「今回は……本当に申し訳なかった……」

ってひとこと言うと、頭を下げた。


え……っと…………。

「涼太に聞くまで…正直、ちゃんと状況を把握してなくて……

君が大ケガしてた事や、涼太と別れさせられたことなんかも……ゴメンな…」


すごく申し訳無さそうに眉をひそめて話すヒロさんに、逆にこちらが恐縮してしまう。


「もう傷はなんともないの?」

優しそうな笑顔のヒロさんに、

『はい…大丈夫です』

と答えると


「ちょっと…下に対応を任せ過ぎてしまって……。

涼太とはさっき、これからの話したんだけど、まずはちゃんと謝罪しないとと思って」


そう言って再び頭を下げた。


「さすがに関係をオープンにしていいよとは言えないけど……


涼太は今、ジェネの看板な訳だし……うちとしても、グループをガンガン売りたい時期だから、色々考えて欲しいところではあるけど……」

そこまで言うと、涼太さんをちらっと見て……

「だから、結婚はまだにしてくれよ?」

って苦笑い。

結婚………って……


涼太さんは、ヒロさんに何を言ったんだろう…。

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作者名:ひな | 作成日時:2022年5月13日 23時

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