21 ページ21
『あと２日は、絶対にここにいるって約束したでしょ？』
って言っても、
「A、嘘ついて消えたやん……」
ってハの字眉。
『私、どうしたらいい？
……どうしたら安心して仕事に行けそう？』
涼太さんに聞くと、
「ごめん……。
大丈夫やから……。何もせんでえぇよ？」
寂しそうに、申し訳なさそうに呟いた。
怒ったりしたわけじゃあ…ないんだけどな……。
私も困った顔をしてたんだろう…。
「困らせるつもりやなかったんやけどなぁ……
ゴメンな……」
そう言って私の肩を抱いて、かっこ悪って呟いた…。
それでもやっぱり…大好きなんだけどな……。
『今日は……リハだけ？』
昨日から…ちょっと気にしてた事をもう一つ聞いておこうとおもって……
「いや………たぶん、リハの前に取材だったと思う。
……なんで？」
『ん……。あのね………
望月さんたちに会ったりする？』
フッて笑って
「何？どうしたら、いい？」
俺から言う？って言ってくれたけど……
『ううん……。
私からちゃんと話す……。
怒られるかな………』
そう言うと、頭を撫でながら
「怒るかもしれんけど……連絡したら喜ぶんちゃう？」
って。
「川上さんから、だいたいの事は聞いてると思うけど……
望月さんと佐々木さんは納得してない感じやったし………
俺、めっちゃ睨まれたもん………」
そう言って苦笑した後、
「大丈夫、あの二人は……Aの味方でいてくれると思うよ？」
って、おでこにキスをくれる。
「あぁ………どうしよ…俺もめっちゃ緊張してきた………」
ヒロさんと話すの、緊張すんだよなぁ……って笑って、よし！って立ち上がる。
マネージャーさんから下に着いたって連絡が来て、
「行ってきまぁす！」
って出かけた涼太さんから連絡が来たのは、夕方前……。
休憩なしで片付けて、途中、ゴミ袋を買い足しに行くくらいゴミをまとめて……
全部の部屋の掃除機をかけ終わった時、スマホが大音量で鳴った。
そういえば、いつ電話が来てもわかるように、着信音を大きくしたんだった。
『もしもし？』
「あ…A？
あのさ………今から来れないかな……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひな | 作成日時：2022年5月13日 23時
