あなたに会えたから７ (ページ11)

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電話を切って涼太さんを見たら…なんとも言えない顔をしてる。

イタズラが見つかった子どもみたいに、ちょっとシュンとして……

けど……どこか少し嬉しそうで………。

「片付けしてないおかげで、Aがここにいてくれるならラッキー……って…………ごめんなさい…」

調子にのり過ぎましたって苦笑して、ソファーの上のものを端に避けて座り、横をポンポンと叩いた。

横に座ると、ピッタリくっつくように引き寄せられて……

「……明日さ…ヒロさんと話してくる。

Aの事、直接会って、ちゃんと許可もらうから………

事務所から、ＯＫ出たら……問題ないやろ？」

って……真剣な声。

さっきのアポ取れましたってのは……ヒロさんか………。

「すぐに許してもらえなくても、誰にも何も言われないくらいになるから………。

周りが納得するくらい働くし……」

そう言うと、私の目を見つめた。

「だからさ………一緒にいようよ。

許してもらえるまでは……一緒に暮らすのも我慢するし………

絶対に撮られたりしないように気をつけるから……

いっぱい我慢もさせるだろうけど………その分、全力で幸せにするから。

お願いやから……別れるとか言わんで…？」

昨日から、私もイヤっていうくらい思い知った…。

私も涼太さんの側にいたいんだってこと。

離れてから、普通に過ごしてたつもりだったけど……

お腹が空いたって思ったの……久しぶりだった。

何よりも、病院のベッドで、あんな風に熟睡したことも驚いた…。

あれからずっと、すぐに目が覚めてしまってたから…。

なんだかんだ言って…私も同じ…。

私にも涼太さんが必要なんだ…。

『ん……わかった……』

そう言うと、

「え……？わかったって言った？」

『うん…言った』

「え？まじで？」

『うん』

「ホントにいいの？」

『え……ダメなの？』

あまりにも信じてもらえず、思わず聞き返してしまったら、目を丸くしてから笑顔になった涼太さん。

「やば……安心したら、一気に眠くなってきた……」

ソファーに埋まるように座って目を閉じて……

私に体重をかけてもたれる。

「A…ごめんな……。

わがまま言いまくりや…俺」

涼太さんはそういうけど、わがままなのは、私の方なのかもしれない……。

好きだって言いながら、一緒にいれないって……

素直に気持ちをぶつけてくれる涼太さんを困らせてる……。