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1.学校帰り ページ2

「ふー…ただいま……」


誰も居ないのに"ただいま"なんて言ってしまうのは、つい昨年まで家族と暮らしていたからだろう。

部活動も遅い時には19時まであり、帰って来る時にはへとへとだった。


自室に入りブラウスのボタンに手を掛けた時、その手が止まる。


「あ、おかえりぃ。Aちゃぁん」
「……!!!」









「うおっ!?ちょ、待てよ!!俺悪いお兄さんじゃねえってば!!」
「出てけ!!この【ピーーー】野郎!」
「そんな言葉女の子が使わない!可愛い顔が台無しだろ!?」
「うるっっっさあい!!」


護身用に持っていた銀のナイフを突き付けて追い払おうとすると、すいすい避けられる。

でも部活をして帰ってきたのもあり、直ぐに動きを封じられてしまった。


「はぁ……はっ……」
「ったく……こんな危ない物子供が持ち歩くんじゃねえよ」
「私はもう16だし…それは護身用で!」
「見た感じ部活帰りで疲れてるっぽいし……今日は寝たらどうだ?俺様も一緒に寝てやるよ」
「ほらどさくさに紛れて一緒に寝ようとしてる!」


そりゃこっちだって早く眠りにつきたいけど、こんな何処の誰かも知らない、ましてや成人している(?)男の人が家にいるのは耐えられない。

とっとと追い払って休もう。


「いいから……出て行って!私には貴方みたいな知り合いはいないよ!!」
「そりゃ会ったことないもんなぁ。さ、俺様とお休みするぜ。……って言っても…素直に聞くような耳じゃなさそうだな?」
「聞く訳ないじゃん!行く宛がないならここも無理だよ!!」

直後、その人はポケットから真っ白い布を取り出し、私の背後に回り込んで口元に当てられた。


「んっう……!?」
「心配すんな。ただの睡眠薬だ」

肩に回っている腕を掴んで足掻くが、力は自分より遥かに強くて。


そのまま薬に負けて眠ってしまった。

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梓 桜 。(プロフ) - 同僚強制送還ありがとう…(?)思い出した場面で涙出ました…13推しなので素敵な作品に出会えてよかったですありがとうございます( ; ; ) (2020年2月16日 3時) (レス) id: f31cec74f3 (このIDを非表示/違反報告)
j - 最高かよ。今までの長編でぶっちゃけ一番のお気に入りですわw (2019年3月26日 15時) (レス) id: dca4a7bbac (このIDを非表示/違反報告)
樹雨(プロフ) - アレスさん» 実は長編を書くのは得意ではなくて、短編集がよく続けやすいんです…この小説を一作品で終わらせてしまった分、新作頑張ります! (2018年6月23日 0時) (レス) id: 80e4f91f72 (このIDを非表示/違反報告)
樹雨(プロフ) - Xシェンさん» 不定期更新で何日も空いてしまう時もありましたが、飽きずに読んで頂いて嬉しいですー!新作はもっと頑張りますよ! (2018年6月23日 0時) (レス) id: 80e4f91f72 (このIDを非表示/違反報告)
アレス - 読んでいてとても楽しかったです!お疲れ様でした。さっちんとアダムの短編集、楽しみにしてますね!(≧▽≦) (2018年6月22日 20時) (レス) id: 820c60ea51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:樹雨 | 作成日時:2018年5月6日 13時

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