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【Aside】
でも聞いてみないと何も始まらない。
やらなくちゃ…
『ねぇ、お兄ちゃん…』
な「如何したの?」
『お兄ちゃんは…どんな過去があったの…』
な「…特に無いよ。」
『嘘つかないで!』
『何で何も話してくれないの?』
『どうして?』
『私はお兄ちゃんが独りで抱え込む方が嫌だよ!』
【ななもりside】
『嘘つかないで!』
俺は初めてAの怒った処を見た。
『何で何も話してくれないの?』
『どうして?』
もう質問攻めだ。
『私はお兄ちゃんが独りで抱え込む方が嫌だよ!』
ごめんね。
確かに俺もAの過去を知りたかった。
隠して欲しくなかった。
「ごめんね。」
「嫌な想いさせちゃったね。」
謝ったからには話さなければいけない。
話さなかったら、謝った意味が無くなる。
「俺の家族は母と離れた父が居る。」
「今は離婚して良くなったけど、離れる前は母や俺に…」
「ごめん、やっぱり話せない。」
本当は話してあげたいよ。
でも、血反吐が出るほど大嫌いな父の話をしようとすると気持ち悪くなる。
悪寒がする。
ちゃんと話すから、
また話せたらこの続きを話すよ。
だから俺の事を嫌いにならないで欲しいんだ。
待ってて、
いつか話すよ。
目を見て、
しっかり。
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アンケートもよろしくお願いします。
http://uranai.nosv.org/u.php/enq/Hinataand/
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作者名:ぴぃす_ | 作成日時:2021年4月16日 17時