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第四十話 ページ41

風「!ならそれがなければお前はボーダーに入っていなかったのか?親を殺された恨みはなかったのか?」

伊「もちろん入ってないです。親は、自分から死にに行ったようなものです。家宝なんて、見捨てれば死なずにすみましたから。それなのに近界民に恨みを持つのは違うでしょう?」

風「そうか。じゃあその涙は何だ?」

伊「!あれ…?なんで……?すみません」

風「なぜ謝る?両親が亡くなったのはどんな理由でも悲しいものだろう」

伊「!!…そ…そうですよね…でもっ、最期に両親はっ、俺が守れたとっ、穏やかに笑って逝ったんですっ。少しでも私が守ることができた人がいてっよかったってっ。」

それから泣き始めた俺の背中を泣き止むまでさすってくれていた

風「…………すまなかったな。こんな話あまりしたくなかっただろう?それなのに話してくれたこと、礼を言う。もし大丈夫であればまた聞いてもいいか?」

伊「!いいですよ。なら、ちゃんと祖先の人たちについて覚えとかないとですね」

風「フッそれは聞くのが楽しみだな」

伊「!じゃあ、他にも何かないか探してみますよ………寒いので中入りましょうか」

風「ああ………たまにはこんな日があってもいいかもな(辛い過去を抱えて、大人にならざるえなかったこいつが、少しでも子供に戻れるのなら。少しでも過去を整理できるのなら)」

伊「?風間さんなんか言いましたー?」

風「いや、何でもない。食堂に行くぞ。今日のお礼だ」

伊「やったー!1番高いのにしよ!っあ"ーこりゃちゃんと冷やさない明日目腫れるな…」

風「あ、忘れていたが特級戦功よくやったな」

伊「!!へ……」

風「1番高いのでいいから早く行くぞ」

伊「え…えぇ……それは反則でしょ…」

風「?なんか言ったか?」

伊「何でもないでーす!早く行きましょ!」

この後食堂でデザートまでちゃっかり頼んだ

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作者名:くさったたまご | 作成日時:2022年9月5日 6時

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