三十二. ページ36
しばらく抱きしめ合っていた二人だったが
「Aさーーーーん！！！！」
炭治郎の声によって離れなくてはならなくなった。
いきなりだったので焦って声が上ずってしまうA。
「どっ、どうした！？」
「先ほどはありがとうございましたっっ！！！あの！尊敬させてくださいっっ！！！」
実は炭治郎たちに訓練方法を教えているときにAも同じ内容をこなしていた。しかし、Aいわく「柱だから！」と彼女の心身は疲れることなく普段通りの状態を保っていたので、この炭治郎の発言になった。
「........アッハッハッハッハッ！それを言うためにまだ疲れたままの足引きずって来てくれたの！！やっぱり炭治郎は凄いなぁ！あ、尊敬してくれるってことはこれからも面倒見ていいってことだよね！？嬉しいなぁ！」
わしゃわしゃと炭治郎の頭を撫でるA。
炭治郎は照れて頬を桃色にする。
杏寿郎のことはあえて言わないでおこう。
「でも、
そのまま彼の耳元に口をもっていく。
お兄ちゃんだからって無理したらいけないよ？」
落ち着いた声でそう語りかければ、炭治郎は初めて見せる長男ではない顔になって
「は、はい、。ありがとうございます。な、何だか俺にはAさんがまるで母さんに見えます、。全然雰囲気が違うはずなのに、ハハッ」
無理に笑顔を作る。
「炭治郎、我慢しなくていいんだよ。」
音で彼の心を察したAはそう言ってまだ少年の体の彼を少し屈んで抱き締める。
杏寿郎も彼女の考えていることが分かったのか炭治郎に以前のような圧をかけたりはしなかった。
、
炭治郎は彼女の胸のなかで小さく泣き声をあげた。
彼の今まで経験してきたことは正直、十五歳の少年が経験してすべて噛み砕けるものではない。彼女と出会ったことで初めて、その思いを外に出せたのだろう。
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朔夜@朔義(プロフ) - あの〜しのぶさんの苗字は蝴蝶ではなく胡蝶だと思います〜 (2020年7月28日 13時) (
レス) id: a1901964d7 (このIDを非表示/違反報告)
Sunny(プロフ) - かのんさん» 作品を読んで頂き、ありがとうございます。今確認して間違っているところを分かる限り、直しました。変換の段階でミスしてしまっていたようです。ごめんなさい。ご指摘ありがとうございました。 (2020年4月29日 15時) (レス) id: d269d8a8e1 (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 蜜璃ちゃんは密ではなく蜜だと思います (2020年4月29日 13時) (レス) id: 828a7545ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこ | 作成日時：2020年4月5日 22時
