三十一. ページ35
普通の人ならば言っていることが耳にはいるかはいらないかのところにAはいた。
"普通の人ならば"だ。
「鳴柱様は確かにお強いです！でも、、炎柱様はお辛くないのですか？....申し上げにくいですが、その、男女の関係にはなりづらいのではないかと。」
橘がかわいらしい声で彼女の口からはでなさそうな言葉を紡ぐ。
「.....それはどういう意味だ？」
あ、まずい。杏寿郎の音が怒っている。とAは感じる。しかし、今出ていけば聞き耳をたてていたことがバレバレだ。彼女はもう少しだけ様子を見ることにした。
「......ッ、女性としての魅力は感じられないという意味です。」
素直だ。それに強い。柱相手に思っていたことを真っ直ぐ伝えている。
だが、杏寿郎を完全に怒らせたのもまた事実。
「俺は自分を馬鹿にされようと気にしない。しかし、愛する女性がそのような扱いを受けたことは見逃せない。君は先程俺を慕っていると言ってくれたが君のような者に慕われても俺は嬉しくない。悪いがもう俺にも彼女にもその姿を見せないでもらいたい。」
杏寿郎からとは思えない程の低い声でそう言う。しかも珍しく声を張り上げていない。
橘は
「....申し訳ありませんでした。」
と一言残して足早に去っていった。
、
「き、杏寿郎！」
やはり見ていたことを隠すことは自分にはできないとAは杏寿郎の元に駆けていく。
先程とはうって変わった瞳でAをとらえる杏寿郎。
「む！訓練は終わったのか！」
どうやら見ていたことには気づいていないようだ。
「お、終わった！あ、のさ、、、ありがとう。」
Aはなんといったら正解なのかがわからずとりあえず感謝を口にする。
「よもや！見ていたのか？」
彼女の発したありがとうという言葉で勘づく杏寿郎。流石。←
「、うん、良くないなとは思ったんだけど、すみちゃんが教えてくれて、でも本当に最後の方だけだから、その、
ギュウ、と言葉を選びながら話すAをきつく抱き締める杏寿郎。
「君は素敵な女性だ。決して女性としての魅力が無いなんてことはない。」
思いがけない言葉を耳元で直接伝えられ驚きを隠せないA。
「！？あっ！えっ、？...........うん、ありがとう。私は杏寿郎がそう思ってくれてるなら誰にどう思われてようがいいから。」
そう言い、彼女は杏寿郎の背中に手を回した。
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朔夜@朔義(プロフ) - あの〜しのぶさんの苗字は蝴蝶ではなく胡蝶だと思います〜 (2020年7月28日 13時) (
レス) id: a1901964d7 (このIDを非表示/違反報告)
Sunny(プロフ) - かのんさん» 作品を読んで頂き、ありがとうございます。今確認して間違っているところを分かる限り、直しました。変換の段階でミスしてしまっていたようです。ごめんなさい。ご指摘ありがとうございました。 (2020年4月29日 15時) (レス) id: d269d8a8e1 (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 蜜璃ちゃんは密ではなく蜜だと思います (2020年4月29日 13時) (レス) id: 828a7545ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこ | 作成日時：2020年4月5日 22時
